北の魔女との戦い

北の魔女はお隣の家にいる老女なのだけど、じつはお隣は夫婦+夫の姉らしい。この姉にあたる人が北の魔女である。
別に悪い人ではないのだ。どちらかと言えば、話したがりな感じで、お年寄り特有な攻撃的な感じではない。ただ、凄く執着心が強く開放的なのだ。

自分が子供の頃は、隣の家は一棟の家しかなくて普通の夫婦がすんでいた。
自分が結婚する直後位に家ができて、しかもうちの庭の境ギリギリに家をたてた。しかも、全く目隠しを作ってくれない近距離だ。
が、自分が家を出たのであまり気にしてもなかったのだが、数年経過し家に帰ると、隣の二棟目のいえには、夫婦の夫の母と姉がすんでいた。
夫の母→北の魔女の母は非常に優しくて窓も全開にせずたまにノンビリ話す程度だった。北の魔女との関わりもない自分は挨拶する程度だったけど違和感なく過ごした。
数年後、北の魔女の母が病気で死んだ辺りから窓が全開になった。
最初はたいして気にしてなかったのだけど、自分が草刈りする度に何か頭の上辺りからささやくような声が聞こえて、視線を移すと北の魔女が窓際に立っていた。最初は挨拶をしたものの、話がいつまでも終わらない。
草刈りはできないし、中断して再開するとまた窓際にいるのだ。
気になるなら、ふすまなり窓についている障子で視線を遮ればいいだけなのだけど、窓全開でこちらを見てるのだ。
それだけならまだいいのだけど、親の病院の付き添いで親の歩行を介助しているときも「大変だねぇ、ほら、ガンバレガンバレ…」とブツブツ聞こえる。正直、怖かったし病気のこの姿を見られてるのはいい気分はしないのではないかと…。
こういうのがきりがなくなり、北の魔女が怖くなった。
とにかく、庭で何かしようものなら見てる。子供が遊んでてもみてて、友達がたくさん来て遊んでるのねぇみたいな話をふってくる。
ある日子猫が迷い混んできて、保護のため庭に出ると豪快に窓を開けたり…😭子猫は音に驚いて逃げてしまった。

マイオットーにこの事を話して庭にフェンスで目隠しをしようと提案するも、隣の家が気分悪くするからダメ言うし。
隣は気分悪いのを気を使うけど、私は散々気分を悪くしてるがそれはどうも平気らしい。
まぁ、自分は一切家の事をやらないので常に視線を感じるのが負担なのかは経験しないとわからんよね。

だんだん腹が立ってきて、家のなかでなぎたんに「草刈りする度に隣で見ていて、仕事が一向に進まないし、怖いんだけど」と、言ったら。見なくなった…。話はちゃんと聞いていたみたいです。

それは助かったけど、窓は全開なのはかわりない。

まだ、北の魔女との戦いは終わっていない。