この世界の片隅でをみた ネタバレはしている

先日、NHKこの世界の片隅にが放送された。
この作品、見たいけど敬遠してた作品でもある。というのも、火垂るの墓で見る戦争の悲惨さが自分にはどうも耐えがたいので、この作品とも類似した気持ちを抱くのではないかと思っていたからだ。
ちなみに、前評判も知っていてかなりの高評価を得ているのも知っているので興味はあった。

今回は家族も一緒に見るということなので、勇気を出して見ることに。
ちなみに、このあと漫画もちゃんと読んだ。

自分的にはこの作品は漫画そのものをちゃんと描いていて、良かったとやはり評価はいい。

後日、割りと重要な位置付けの人物、リンに関する部分のほとんどが抜かれていたのを知るわけなのだけど、そうするとまたスズと周作の関係の見方が変わる。最終的に同じだが、過程が違う。
今年の冬にまたこのリンに関しての追加があるらしい映画が公開されるらしい。

こんなちょっとしたことはあるものの、この時代このご時世をよく描いている作品には変わりなく、よくまとまっていた。漫画は当時の様子を描きながら、少しずつ話が進むので雰囲気が分かりやすい。

戦争を描く作品は作者が体験者もしくは身内もしくは作者が感情移入することも暫しあり、悲劇や悲惨さを強調することが多い。しかし、作中には当時の戦争の様子を描きつつも、それが主人公にとってかなりの重荷になっていることも描きつつも、悲しさだけを強調しないように作られている。
この部分が自分的には大変評価が高いうちのひとつである。

あとは、絵の質感も漫画に寄せてある。柔らかいタッチに表情もほのぼのとしていて、見てる方も不穏な気分にならない。
子供が見ても安心な作品なのもよい。

最後に、原爆に関する描写である。
日本の歴史や成り立ちを義務教育中に習うので、漫画で読むまでもなくこの辺りはある程度知っておることだろう。
とはいえ、原爆についての知識は作品を通じても読むことができるため是非この辺りも注目してほしい。

ということで手短にまとめてみると、家族団らんでも見れるような良作である。
これは間違いない。